【現職研2023夏特集④】実験授業・授業をグラレコしてみた!
実は今回のセミナーに先立って、5月の末に、黒木さんをお呼びして今回のセミナーに向けた実験授業を行っています。あまりにも未知の企画でしたので…
セミナーが夏休み中に行われることを想定して、投げ込みでもやりやすい詩の授業に取り組みました。このとき読んだのは、まど・みちおさんの「地球の用事」(理論社/2010年)です。
最後の一連の跳躍が特徴的な詩なので、あえてそこは隠して授業を進めました(※写真は授業後のグラレコになりますので、すべて描かれた状態です)。
授業は「今日読む詩は「〇〇の用事」だよ。「用事」って聞いて、みんなはどんなことをイメージする?」という言葉で始めました。黒木さんは真ん中に「○〇の用事」と書いて、
あとは左から時間軸にしたがって描き進めていました。
「用事って、本当は用はないけど用があるふりをするときに使うよ」と、大人の使い方をしている子供もいましたが、用事という言葉には、確かにそういう便利な使い方があるかも…
準備運動が終わると、最後の一連を載せていない詩を子供たちに配り、詩の世界を読み広げていきました。詩の内容は、赤いビーズが落っこちて、転がって、畳のすみのこげ穴にはまって…というものです。
話し合いの内容を黒木さんが可視化するのを見て「ビーズが冒険しているみたい」とある子がつぶやいていましたが、言語でのやりとりがグラフィックで返されていく感覚がとても新鮮でした。ビーズの絵が描かれると、それを動かしたくて、発言していた子もいたように思います。私もこの日は板書から解放されていたましたので、いつもよりも子供たちの声に耳をすませられたように思います。
授業の終盤、「ビーズに用事があったのは誰なんだろう」とたずねると、畳やらこげ穴やらそよ風やら…(これはこれで素敵な想像だなと思いました)様々に答えが飛び交う中で一人、「地球!」と言い当てた子がいました(すごい!!)。一瞬きょとんとした子供たちでしたが、じわじわと「ああ」「そういうことか」となっていきました。
黒木さんが右隅に大きな地球の絵を描くと、「地球の用事ってなんだったんだろうね」と子供たち。「君も地球にならないか?みたな!」とある子が言うと、「どっちもまるいしね」「青と赤の対比もいいよね」などとつなぐ子供たちの意見に思わず私はうなってしまいました。
詩ですから、このような読み広げが大切だと思うのですが、この読み方はグラフィックなしでは難しかったように思います。赤いビーズと青い地球が描かれてこそ生まれた読みだったと思うのです。授業後、黒木さんと雑談しながら、思ったより、グラレコが授業にもたらすものってあるかもと思った私たちは、後日この授業の振り返りをすることにしました。…次回へ続く…!
(小野田雄介)
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